開業医療について

開業医療(マイケル・バリント、池見酉次郎提唱)について

 

ロンドン大学のマイケル・バリント、池見酉次郎が提唱する開業医療は、専門医療のはざまで全人間的な痛みや苦しみを人知れず抱えている地域の人たちに、救いの手を差しのべる医療です。そして、開業医療こそ全人的医療の場と言い切ります。

開業医療は、小さな専門病院では決してなく、地域の方々の全人的な痛みや症状のすべてに相談にのり、専門医医療の手術治療および入院治療以外の保存的治療を専門分野の決まりきった治療法にこだわることなく、患者さんに役に立つと考えられるありとあらゆる治療法、ありとあらゆる救いの手を差し伸べる医療です。

また、専門医療施設を開業医の有能なアシスタントと位置づけ、必要なときは信頼できる専門医療施設、信頼できる専門医に紹介し、専門医療を施された後、再度、地域の方々の全人間的な痛みや症状に対して向かい合います。地域ぐるみ、家族ぐるみで、長い間お付き合いをしているため、皆さんの、健康状態の変化、ご家族の構成、お子さんの成長、性格や人格、お付き合いの様子、仕事内容、地域の行事など、身体、心理、社会、実存的情報がよくわかり、説明だけによって起こる、医療従事者の思い込みによる歪んだ解釈が少なくなります。そのことは全人的医療の実践の利点となります。